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2008年05月 アーカイブ

2008年05月10日

煙突

煙突
風俗画で思い出したが、江戸期の酒蔵の風景画をずいぶんとたくさん見た。そして気がついたことは、江戸期の酒蔵には、煙突がないことである。煙突のある風景画を、ついに一枚も見ることができなかった。あるとき不思議に思って、元禄期にすでに醸造業を営んでいたという、老舗の酒蔵に質問したことがある。応接間に掛かっている額の絵を指さしながら、「昔は煙突というものは、なかったのですか」「煙突というのは、あれは舶来品でしてね、明治維新の文明開化で、日本に上陸したものなんですよ。それまでは釜場の屋根に、煙出しがあっただけです。明治初期の煙突というのは、わたしにもよくはわかりませんが、おそらくレンガだったろうと思われます。レンガを積んでいって、鉄の枠をはめる、そういう作り方をしていたんでしょう」(「日本ぐるり酒蔵探訪」 桜木廂夫) 奴奈姫訪問の際の文章です。

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2008年05月14日

天竺の留志長者

天竺の留志長者
おのれ、物のほしければ、人にも見せず、隠して食ふ程に、物のあかず多くほしかりければ、妻にいふやう、「飯(いひ)、酒、くだ物どもなど、おほらかに(たっぷりと)してたべ。我につきて物惜しまする慳貪(けんどん けちで欲張り)の神まつらん」といへば、「物惜しむ心、うしなはんとする、よき事」と喜びて、色色に調じて、おほらかに取らせければ、うけとりて、「人も見ざらん所に行て、よく食はん」と思て、外居(ほかい 食物を入れて運ぶ容器)に入れ、瓶子(へいじ)に酒入(いれ)などして持ちて出(いで)ぬ。「此木のもとには烏あり」「かしこには雀あり」など選(え)りて、人離れたる山の中を木の陰に鳥獣もなき所にて、ひとり食ゐたる心のたのしさ、物に似ずして、誦(ずん)ずるやう、「今曠野中(こんくわうやちゆう)、食飯(じきはん)飲酒(おんじゅ)大安楽、猶過(ゆうくわ)毘沙門天、勝(しよう)天帝釈」。此心は「今日、人なき所に一人ゐて、物を食ひ、酒を飲む。安楽なる事、毘沙門、帝釈にもまさりたり」といひけるを、帝釈、きと御覧じてけり。にくしとおぼしけるにや、留志(るし)長者が形に化(け)し給て、彼(かの)家におわしまして、「我、山にて、物惜しむ神をまつりたるしるしにや。その神離れて、物の惜しからねば、かくするぞ」とて、蔵どもをあけさせて、妻子を初て、従者ども、それならぬよその人共、修行者、乞食(こつじき)にいたるまで、宝物どもを取出して、配り取らせければ、みなみな悦て、分(わけ)とりける程にぞ、まことの長者は帰りたる。(「宇治拾遺物語 留志長者事」) けちん坊の長者が、帝釈天の怒りを買い、宝物を失うが、それをきっかけに信仰を得たという説話です。


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2008年05月17日

「三十さわぎ酒、四十しんみり酒、五十ごろり酒」

「三十さわぎ酒、四十しんみり酒、五十ごろり酒」
「三十さわぎ酒、四十しんみり酒、五十ごろり酒」という言葉があるそうです。(「ジョーク雑学大百科」塩田丸男) 段々寂しくなるようで、もう少し何とかならないものかと考えてみました。「三十 さしみ、四十 ししゃも、五十 ごまめ」「三十 さんざん酒、四十 しっかり酒、五十 ごぶさた酒」「三十 三合、四十 四合、五十 五勺」「三十 サワー、四十 焼酎、五十 合成酒」 自分のことが頭にあるせいか、どれも霜枯れでうまくいきません。よいことわざがあったら是非教えて下さい。

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2008年05月29日

千鳥足

千鳥足
「年礼の 歩くを見れば大道を 横すじかいに 春は来にけり」(蜀山人)では少し酔いが進みすぎていますが、そうした酔っぱらいの歩みを千鳥足といいますがなぜでしょう。当然千鳥の歩き方が酔っぱらいの歩き方に似ているからなのですが、千鳥がそのように歩く理由は、足に3本しか前向きの指がなく、後ろ向きの指がないいからなのだそうです。ただし、人間の酔っぱらいと違って歩行力は強いそうです。このへんは人間は学ばなければいけませんね。全然違った意味で、馬の足並みが千鳥の羽音に似ているのでそれも意味するのだそうです。(広辞苑)

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2008年05月31日

火中の酒宴

火中の酒宴
昔の武士は「肝」を磨いていたという話の一つです。「近火にあっていよいよ立ち退かねばならぬ場合には、家中一同広間に厳然と坐り、御膳所から出てくる膳に向かって盃を挙げ、心静かに一献二献傾けてから悠々と立ち退く」という土佐の元藩士で明治になって俳句の宗匠になった山内千崖の話が鶯亭金升の「明治のおもかげ」にあります。「食わねど高楊枝」の作法は色々な形であったということでしょうが、今これは見直しても良いのでは。


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